沖縄旅行のときにチャンプルーを食べろ!

2011-07-16

私はいったん火を止め、考えた。醤油じゃないのは確かである、と思う。なにが足りないのか……。そこでハタと思い出した。冷蔵庫に仕舞いっぱなしにされていた「沖縄そばだし濃縮タイプ」のことを。確信があったわけではない。が、なぜか迷うことなく「沖縄そばだし濃縮タイプ」の蓋をあけ、再度火にかけたフライパンにほんの少し入れてみた。サクサクと野菜をひとまぜする。そして再び味見−それは紛うことなき「チャンプルー」の味、それも沖縄の大衆食堂で食べるその味になっていたのである。それ以来、我が家では「沖縄そばだし濃縮タイプ」はチャンプルーに不可欠の調味料となっている。その後、もう少しだけ沖縄料理のことを知る機会があり、なぜ「沖縄そばだし濃縮タイプ」がチャンプルーの味を醸しだしたかわかるようになった。「野菜炒め」と「チャンプルー」の味覚における大きな差は、ダシにあった。食堂でおばちゃんがチャンプルーをつくるところを見せてもらったのだが、味付けの段階で、大ナベからお玉でなにか液体をすくいだし、プライパンのなかの具にその液体をかけたのである。おばちゃんによると、それは沖縄そばの汁をつくるためにとったダシとのこと。そのダシは豚の骨(ときには三枚肉など)とカツオ節でとった合わせダシだという。この合わせダシが多くの沖縄料理の味の中核になっていることを、後日、知ることになるのだが、そのときはよもやチャンプルーにダシが使われているとは思わなかった。今、私の手元にある「沖縄そばだし濃縮タイプ」の原材料名を見てみよう。そこに書かれているのは、「食塩、ポークエキス、砂糖、調味料(アミノ酸等)、かつおぶし」となっている。そう、「沖縄そばだし濃縮タイプ」にはチャンプルーの味付けに必要なものが、可もなく不可もなく入っているのだ。そういえば、おばちゃんは隠し味に砂糖をすこしだけ入れるっていってたし。自分でちゃんとチャンプルーの味付けができる人には、「なんて邪道な」といわれてしまいそうだが、私は今のところ、「沖縄そばだし濃縮タイプ」味のチャンプルーが気に入っている。是非、沖縄の伝統の味を沖縄旅行のときには食べてみてはどうだろうか。