重要なのが、カーテンのかけ方なのだ。サッシそのものの高さは天井までなくても、外出し梁であれば、カーテンのかけ方次第で、ずいぶんとサッシそのものの高さをカモフラージュすることができる。ところが残念ながら、このカーテンの取りつけかた、つまりカーテンボックスのデザイン処理でも、常識をわきまえていないマンションが多いようだ。たとえサッシが天井の高さまでなくても、カーテンは天井から下ろすのが原則だ。モデルルームに出向いてリビングを見学したときに、部屋全体がなんとなく広く感じることがあれば、それはおそらくこの原則がきちんと守られているからだろう。この原則は、デザインセンスがいいとか悪いとかいう以前の、いわばデザイン上の常識のようなものなのだが、梁型が部屋内に出ていると、この常識をまず守れない。カーテンを天井から下ろすと、梁型が手前に飛び出ている分だけサッシとの間にすき聞か生じてしまうので、どうしてもカーテンは梁型の下にかけるようになってしまうのだ。こういうみっともないカーテンの取りつけかたをして平然としているモデルルームに出会うたびに、作った不動産会社の神経を疑ってしまうのだが、この種の常識的なことさえ守られていないマンションが多いのである。呆れてしまうのは、近ごろ復活のきざしを見せている億ションでも、このような梁下カーテンという納まりで建物をつくっている不動産会社があることだ。「どうせそんな細かなところまで気にする、デザインセンスを持ち合わせた購入者などいやしないだろう」そんな不動産会社の声が聞こえてきそうである。